今回は「米国株式への投資はVTIとS&P500どっちがいいのか?」について解説します。この記事は3分で読めます。
米国株へ投資したいけど、色んな名前の商品があるし、どれを買えばいいのか分からないなぁ。
購入するなら成績の良いものがいいわ。
米国株への投資といってもさまざまな商品があって悩むのは当然です。
投資信託は選ぶ商品を間違えると今後の資産形成に大きく影響が出るので注意が必要です。
そこで今回は投資歴17年でFIRE済みのブログ管理人が各社の投信信託(米国株)を比較し、「米国株への投資ならどの銘柄を買えば良いのか?」を根拠とともに具体的にお伝えします。
この記事を最後まで読めば「買うべき銘柄」がはっきりと分かりますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 米国株の投資信託を初めて購入する人
- 米国株の投資信託へ投資するときに、どの銘柄を買えば分からない人
- 投資信託とETFなら投資信託の方が投資効率は良い
- 投資信託の商品なら信託報酬が安い「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がおすすめ。(SBI・VTIはまだ検証中)
- 米国株式への投資商品の種類について
- 米国株式への投資商品の違いや過去成績について
- どの商品を購入すべきかについて
- ブログ管理人のポートフォリオについて
・全世界株式の比較はコチラ→【徹底比較】全世界株式への投資はVTとオルカンどっちがおすすめ?
・全世界株式と米国株式の比較はコチラ→【徹底比較】VT(全世界株式)とVTI(米国株式)どっちを買えばいいの?
・米国高配当ETFの比較はコチラ→【徹底比較】米国高配当ETFおすすめ3銘柄について
米国株式への投資商品の種類は?
米国株へ投資する場合、メジャーな商品は以下の4つです。
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド⇒(呼称:楽天VTI)※
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)⇒(呼称:S&P500)※
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド⇒⇒(呼称:SBI・VTI)※
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF⇒(呼称:本家VTI)※
(※)商品名が長いので呼称を付けました。
全然違いが分かりません。
名前は違うけど、ざっくり米国株全体へ投資する商品という認識でOKです。詳細は後述します。
【投資信託】楽天VTI、S&P500、SBI・VTIの中身を比較
「米国全体へ投資している」という点は同じですが、内容は少しずつ違います。下記の比較表をご覧ください。
楽天VTI | S&P500 | SBI・VTI | |
ベンチマーク | CRSP USTMI | S&P500 | S&P500 |
投資対象 | 全米株式 (大・中・小型株) | 全米株式 (大・中型株) | 全米株式 (大・中型株) |
構成銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約500銘柄 | 約500銘柄 |
購入時手数料 | なし | なし | なし |
純資産総額 | 5,427.98億円 | 11,575.24億円 | 5,324億円 |
信託財産留保額 | なし | なし | なし |
信託報酬 | 約0.162% | 約0.0968% | 約0.0938% |
楽天VTIが一番多くの銘柄にリスク分散されていますね。信託報酬はSBI・VTIが最安値です。
3つのインデックスファンドの仕組みの違いについて
「楽天VTI」、「S&P500」、「SBI・VTI」は全てインデックスファンドですが、その仕組みは少し違います。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
「楽天・全米株式インデックス・ファンド」はマザーファンドを通じて「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を購入することにより、「S&P500」に連動させています。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」はマザーファンドを通じて米国株式を直接購入することにより、「S&P500」に連動させています。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」はマザーファンドを通じて「バンガードS&P500 ETF」を購入することにより、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」に連動させています。
何が違うのかさっぱりだわ。
買ってる商品がそれぞれ違うだけ。「ふーん、そうなんだ」ぐらいの認識でOKです。
【投資信託】楽天VTI、S&P500、SBI・VTIの過去成績を比較
ここからは3つの商品の過去チャートを用いて成績を比較します。
過去1年で比較
過去1年の成績は以下の通りです。
楽天VTI | S&P500 | SBI・VTI |
+8.68% | +12.67% | +12.53% |
過去1年で見ると、楽天VTIが最下位、S&P500がトップですね。
過去3年で比較
過去3年の成績は以下の通りです。
楽天VTI | S&P500 | SBI・VTI |
+66.03% | +70.54% | +62.91% |
過去3年で見るとSBI・VTIが最下位、S&P500がトップですね。
設定以来(ファンドが出来てから)で比較
設定以来の成績は以下の通りです。
楽天VTI | S&P500 | SBI・VTI |
+82.87% | +76.62% | +62.91% |
設定以来で見るとSBI・VTIが最下位、楽天VTIがトップです。
楽天VTI、S&P500、SBI・VTIの過去成績を整理
- 長期で見ると楽天VTIが成績トップ。4,000銘柄への分散が効いていると思われる。
- S&P500は設定されて約4年で、安定した成績。
- SBI・VTIは設定が開始されて間もないので、現状最下位。
SBI・VTI歴史が浅いのですが、信託報酬は3つの商品で一番安いので今後の成績に期待したいですね。
【投資信託 VS ETF】長期で成績の良い楽天VTIと本家VTIを比較
最初に米国への投資商品は以下の4つとお伝えしました。ここでは、投資信託「楽天VTI」とETFの「本家VTI」について比較してみたいと思います。
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド⇒(呼称:楽天VTI)※
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)⇒(呼称:S&P500)※
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド⇒⇒(呼称:SBI・VTI)※
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF⇒(呼称:本家VTI)※
(※)商品名が長いので呼称を付けました。
楽天VTI(投資信託) | 本家VTI(ETF) | |
ベンチマーク | CRSP USTMI | CRSP USTMI |
投資対象 | 全米株式 (大・中・小型株) | 全米株式 (大・中・小型株) |
構成銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約4,000銘柄 |
購入時手数料 | なし | なし |
売却手数料 | なし | 約定代金の0.495% |
分配金 | なし | あり |
信託報酬 | 約0.162% | 約0.03% |
よく見ると、同じベンチマークに投資してますよね?
よく気が付きましたね!簡単に言うと本家VTIはピザ全体、楽天VTIはピがが100円でカットして売られているイメージです。
・・・っということは同じ味(リターン)になるのでは?
それでも成績が同じにならない理由を説明しますね。
同じベンチマークへの投資なのに成績が違う理由①購入単位について
- 楽天VTI(投資信託)⇒100円から購入可能。基準価額が低い時は多く購入出来るので、ドルコスト平均法が機能しやすい。
- 本家ETF⇒「1口」のように口数単位での購入しか出来ない。その時の基準価額によって購入価格が変動するため、ドルコスト平均法が機能しにくい。
基準価額(=購入価格)が下がっているときは多く買い、基準価額が上がっているときは少なく買うことになるため、高値掴みを防げるうえに、景気や株価が回復すると利益が出やすいというメリットがある。
ETFは毎月購入価格が変わるので、同額で購入することがほぼ無理です。
同じベンチマークへの投資なのに成績が違う理由②分配金(配当金)について
- 楽天VTI(投資信託)⇒分配金は投資家の手元には来ず、内部で再投資されるため、投資効率が良い。
- 本家ETF⇒分配金が手元に来る。ETFの「1口の価格(株価)」を超えないと再投資出来ないため、投資効率が悪い。
楽天VTIのチャートは分配金込みのチャートと言えます。
同じベンチマークへの投資なのに成績が違う理由③税金について
- 楽天VTI(投資信託)⇒分配金は米国の税金10%を差し引いた残り90%がそのまま再投資される。
- 本家ETF⇒分配金が手元に来るときに国内の税金20.315%が差し引かれるので、手元には71%程度しか残らない。
ETFは手元に分配金が入りますが投資効率は悪いのが分かりますよね?
楽天VTI(投資信託)と本家VTI(ETF)の過去成績を比較
ここまで比較してきましたが、一番重要な過去の成績についてですが・・・
チャートで簡単に比較ができません。
成績比較が簡単に出来ない理由
- どの証券会社でも「投資信託」と「ETF」を同時に比較するチャート機能を備えていない。
- ETFは口数単位での購入となり、そもそも投資信託と「同額の積み立て」が出来ない。
- ETFの分配金を再投資するかしないでも成績に大きく差が出る。
投資信託とETFならどっちを選ぶのが正解?
投資には複利が効くので、分配金再投資のことを考えると投資効率に優れた「投資信託」が良いと考えています。
(関連記事)【超初心者向け】複利効果とは?
ブログ管理人のポートフォリオは?
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)を保有中(新規の積み立ては停止中)
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を保有に加え、追加で積み立て中。
楽天VTIとS&P500は完全に運用期間が一致しているわけではないので、一概にどちらが良いとは言えません。
「米国株式への投資はVTIとS&P500どっちがおすすめ」についてのまとめ
- 投資信託とETFなら投資信託の方が投資効率は良い
- 投資信託の商品なら信託報酬が安い「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がおすすめ。(SBI・VTIはまだ検証中)
米国株に投資する商品にはいくつか種類があってややこしいですが、正直言うと米国への投資としてはどれを買っても95点ぐらいの成績だと思います。
より詳しい米国株への投資が知りたい方は「たぱぞうさんの書籍」を読むことをおすすめします。
(関連記事)【たぱぞうさんから学ぶ】米国株で始める 100万円からのセミリタイア投資術について
その他銘柄との比較は以下の記事をご覧ください。
・全世界株式の比較はコチラ→【徹底比較】全世界株式への投資はVTとオルカンどっちがおすすめ?
・全世界株式と米国株式の比較はコチラ→【徹底比較】VT(全世界株式)とVTI(米国株式)どっちを買えばいいの?
・米国高配当ETFの比較はコチラ→【徹底比較】米国高配当ETFおすすめ3銘柄について
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